受動喫煙が世界中いたるところで問題視されている中、喫煙に関してブラジルは日本と同様に世界でも比較的緩やかな規制という国柄でしたが、サンパウロ州議会は去る4月7日、 不特定多数の人が利用する公共施設内での喫煙を全面的に禁止する法案を、賛成69票、反対18票という圧倒的多数で可決しました。
本条例は発布90日後から施行となり、7月からはサンパウロ州内の愛煙家にとって住み辛い御達しが出されました。
禁煙対象場所は広範囲に及んでおり、職場・レストラン・ホテル・ショッピングセンター他をはじめ、公共の場所(屋根や壁で一部でも囲われているような場所)では一切禁煙という厳しいものです。
屋内の片隅にあった喫煙コーナーでも7月以降は禁煙の対象場所となり、結局喫煙できる場所は、個人の家屋内或は完全な屋外のみとなります。
違反者に対する罰金も定められ、喫煙した当人は場所からの強制退去のみとなっていますが、 建物の管理者には最高で320万レアル(約1億4500万円)までの罰金と営業ライセンスの剥奪もあり得るという厳しい処罰が定められました。
この禁煙法案の成立を事前に阻止しようとして、4月7日当日には州議会前に飲食店協会から約200人が集結し、廃案に追い込む抗議行動を展開しましたが効を奏しませんでした。
特に夜の酒場界隈では、昨年発令された飲酒運転取締法で客が減っている上、禁煙条令まで発令されては死活問題だと大騒ぎしており、今後の行方が注目されます。
次回の"ブラジルからの報告"をお楽しみに!!