従来、ブラジルでは飲酒運転を取締まる法令の適用がなく、ちょっと一杯ひっかけて運転したほうがハンドル捌きも良くなるという身勝手な言い分が通用する、まさに日本では考えられない自由奔放で天国のような国柄でした。
しかしながら近年、車の急増と共に、飲酒運転による事故が後を絶たないことに憂慮した当局は、本腰を入れてその対策に乗り出しました。そこで、アメリカを真似てLei Seca(レイ・セッカ) という名の法令を発布施行、今年6月から体内のアルコール分を検出する機器を導入して飲酒運転取締まりを開始しました。
違反者には1,000レアル弱(約66,000円)の罰金と1年間の免停という厳しい措置を講じています。
この取締りに対し私を含めた愛飲家たちは戦々恐々、車を運転して飲み屋へ出かけていたのも過去の良き時代となってしまい、「乗るなら飲むな、飲むなら乗るな」へと急転直下、まさに様変わりです。
本来、飲酒運転に対しては厳罰止む無きは当然でしょうが、ある意味ブラジルらしさがなくなっていく事に寂しさすら感じさせられます。 尚、飲み屋街では最近客が激減しているとのこと、代行運転業者や飲み屋への送迎車も登場してきました。
今後どうなっていくのでしょうね。続報はまたいつの日かお届けしたいと思います。
次回の"ブラジルからの報告"をお楽しみに!!